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市街化調整区域で家を建てられる主なケース分家住宅・条例指定区域・農家住宅を図で解説

約4分で読めます 確認日:2026年10月6日

田畑の中の空き地で、家を建てるところを思い浮かべる夫婦

こんな心配はありませんか

  • 調整区域でも家が建てられるケースがあると聞いたけれど、どんなとき?
  • 「分家住宅」「既存宅地」という言葉を聞いたが意味が分からない
  • 自分の土地がどれにあたるのか知りたい

調整区域の家は、「例外」にあたるときだけ建てられます。例外の骨組みは都市計画法にありますが、条件の細かい決まりは、都道府県・市ごとに違います。

相談者

調整区域でも、家が建つ例外はあるんですよね?

窓口・専門家

はい。ただし、例外の種類と条件は市ごとに違います。まず、法律で決まっている骨組みを見てみましょう。

調整区域で家を建てられる主なケースは、「農林漁業の人の住まい」「条例で指定した区域」「開発審査会の審査を経て認められるもの(分家住宅など)」などです。 どれにあたるかは、市の基準で決まります。

調整区域で家を建てたい A 農林漁業の人の住まい許可がいらない扱い(29条1項2号) B 分家住宅など市・県の審査の基準(開発審査会) C 条例で指定した区域集落など(34条11号・12号) D 線引きの前から持つ土地届出をした人など(34条13号ほか) E ほかに認められた例外開発審査会の議を経る(34条14号) どれに当たるかは、市ごとに違います
調整区域で家を建てられる主なケース(根拠の条文つき)

この記事のポイント

  • 農林漁業を営む人の居住用の建物は、開発許可の対象外(第29条第1項第2号)
  • 条例で指定した区域・目的の開発は、許可される場合がある(第34条第11号・第12号)
  • 開発審査会の議を経て認められるもの(第34条第14号)の運用として、「分家住宅」などの基準を置いている県・市がある
  • 以前あった「既存宅地」の制度は、2001年5月18日に廃止された

調整区域ガイドは、市街化調整区域の土地・家の決まりを、国の法令と市の公式資料をもとに解説するサイトです。最終判断は、かならず市の窓口・専門家にご確認ください。

この土地に家は建てられる?かんたんチェック →

1.農林漁業を営む人の住まい

都市計画法 第29条第1項第2号は、調整区域でも「農業、林業若しくは漁業の用に供する政令で定める建築物又はこれらの業務を営む者の居住の用に供する建築物」の建築のための開発行為は、許可がいらないと定めています。また、第43条の建築許可も、この建築物は対象外です。

相談者

農家の息子の自分が、実家の農地のそばに家を建てるのは?

窓口・専門家

「農業を営む者」にあたるか、その家が農業のための居住用かを、市が書類で確認します。農家の分家や、農業をしていない人の場合は別の基準になることが多いです。

2.分家住宅など(開発審査会の基準)

第34条第14号は、これまでの各号に当てはまらなくても、「都道府県知事が開発審査会の議を経て、開発区域の周辺における市街化を促進するおそれがなく、かつ、市街化区域内において行うことが困難又は著しく不適当と認める開発行為」は許可できると定めています。

「分家住宅」という名前は法律には出てきません。県・市によっては、この第14号の運用基準(開発審査会の基準)として、分家住宅の条件を定めています。たとえば、「親や祖父母が、調整区域に決まる前から持っている土地に、その家族が住まいを建てる場合」のような形で定めている例があります。

市によって違う点

分家住宅の条件(土地をいつから持っているか・続柄・世帯の事情・ほかに家がないか・敷地面積)は、県・市ごとにまったく違います。 厳しい所もあれば、基準そのものを置いていない所もあります。「友人がこう建てた」は参考になりません。

3.条例で指定した区域(集落など)

第34条第11号は、市街化区域に隣接・近接していて、おおむね50以上の建物が連なっている地域のうち、都道府県(または指定都市等)が条例で指定した区域での開発を許可できるとしています。第12号は、条例で区域・目的・用途を限って許可する仕組みです。これらは、一般に「大規模既存集落」などと呼ばれることがありますが、呼び方・区域・条件は、自治体ごとに違います(このため、自分の市の条例・区域図を見る必要があります)。

1.土地の区域を確かめる市の都市計画図・窓口 2.事前相談市の開発許可の窓口で、基準を聞く 3.許可の申請開発許可(29条)/建築許可(43条) 4.許可が出る条件つきのことが多い 5.建築確認・工事建築基準法の手続き
許可を受けて家を建てるまでの流れ

4.線引きの前から持っていた土地

調整区域に決まった(または広がった)ときに、自分で住む家などを建てる目的で土地を持っていた人が、決定の日から6か月以内に届出をしていれば、一定の期間内に開発できる仕組みがあります(第34条第13号)。届出をしていない人は使えません。

「既存宅地」は、もう使えません

かつては「線引きの時すでに宅地だった土地」で、知事の確認を受けたものは、許可なしで建てられる「既存宅地」の制度がありました。この制度は、2001年(平成13年)5月18日に廃止されました。確認を受けていた土地への経過措置も、2006年5月17日で終わっています。「既存宅地だから建てられる」という古い情報には注意してください(出典:福岡市の既存宅地制度のページ)。

5.ほかにも

  • 周辺に住む人の日常生活に必要な店舗など(第34条第1号)
  • 地区計画が決まっている区域(第34条第10号)
  • 小さな増築・車庫などで、許可がいらないもの(政令第35条)。くわしくは建て替え・増築はできる?
窓口で、条例の「指定区域図」を見ながら説明を受ける相談者と窓口の人

市の窓口で聞くこと

  1. この土地は、条例で指定された区域に入っていますか? 区域図は見られますか?
  2. 分家住宅にあたる基準はありますか? 条件は?(土地をいつから持っている必要があるか)
  3. 農家住宅として扱われる条件は? 必要な書類は?
  4. 開発審査会にかける場合、どのくらい期間がかかりますか?
  5. 土地を買う前に、事前相談はできますか?

よくある質問

友人は調整区域に家を建てたのに、自分はだめと言われた。なぜ?

例外の基準は、土地を持っていた時期・家族関係・区域などで細かく決まっています。同じ市でも土地ごとに結論が変わることがあります。

「既存宅地」の土地を買えば建てられる?

既存宅地の制度は2001年5月18日に廃止され、経過措置も終わっています。いまは、ほかの基準にあたるかを個別に確認する必要があります。

条例で指定された区域なら、何でも建てられる?

いいえ。建てられる建物の用途・大きさに条件が付くのがふつうです。

::: hint 条文を読む

都市計画法は e-Gov法令検索、同法施行令はこちらで読めます。最終判断は土地のある市の開発許可の窓口・専門家へ。

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この記事で確かめた資料

この記事の作り方
法令(e-Gov法令検索)と、国・県・市の公式資料をもとに書いています。条文や制度は2026-10-06にリンク先で確かめました。市街化調整区域のルールは市ごとに違います。実際に家を建てる・直す・売り買いするときは、土地のある市の開発許可の窓口(または専門家)で必ず確かめてください。古くなった点や誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。
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